膀胱炎の症状について
膀胱炎には、さまざまな不快な症状が伴います。
まず前兆として、下腹部の違和感があります。しかしこの違和感は、生理痛や下痢による腹痛との区別がつきにくことが多いようです。膀胱炎と気づくのは、排尿に時間がかかって、終わってからも残尿感があってさっぱりしないという症状が出るときが多いみたいです。
これは、炎症により膀胱の排出機能が弱まるため、そして尿の量や排出のタイミングを管理する機能も乱れるために起こってしまう症状です。
膀胱炎になってしまうと、何度もトイレに行きたくなったり、1日中何十回もトイレに行くことになってしまいます。なかには、極端に頻繁な尿意に襲われたり、トイレから出られなくなるほどの人もいます。
また、排尿中や排尿後にピリピリとしみるような痛みを感じる場合もあります。これは、炎症を起こした膀胱の内側が敏感になり起こる症状とされています。
尿をチェックすれば、濁りがあったり血がまじっていたりすることもあるようです。膀胱炎で最も多い急性膀胱炎の場合には、このような症状が早い段階で強く出ます。そして、熱はそれほど高くはなく、微熱程度のことも多いと思います。悪寒がして高熱が出る、腰や背中に痛みがあるというような症状が出れば、腎盂腎炎(じんうじんえん)になる心配もあります。
子どもや高齢者などは、痛みや不快感を正しく伝えることができず、膀胱炎に気づくのが遅れてしまうこともあります。周りにいる人が、トイレの回数やかかる時間に注意すればよいでしょう。
もしかすれば膀胱炎ではと思う症状があるなら、早めに病院へ行き尿検査を受けてください。多くの場合、簡単な検査と薬による治療で直すことが可能です。
膀胱炎の治療方法について
膀胱炎の治療方法は、膀胱炎の種類や原因の違い、症状の程度などによって大きく異なります。
症状がごく軽いの膀胱炎の場合には、医師の判断によっては、薬剤を使用せずに自然回復による完治を目指すこともあります。自然回復においては、水分の摂取と休養が治療の柱となるのです。
水分は、膀胱内に溜まっている細菌を外に洗い流す意味なら、多量に摂取する必要があります。休養は、体が本来の抵抗力をしっかりと発揮して、細菌の繁殖を抑えるために絶対に必要です。
薬剤による治療を選ぶ場合は、抗生物質と、原因となる細菌に対応した抗菌剤が使用されるでしょう。最も一般的な急性膀胱炎の場合には、5日分程度の服用薬が処方されます。薬を服用すれば、1〜2日で症状がおさまって、約1週間で膀胱内の炎症が完治すると言われています。ただ、もしも細菌が原因ではない膀胱炎になってしまった場合には、抗生物質や抗菌剤を服用しても症状は改善されないでしょう。
慢性膀胱炎の場合には、治療期間がかなり長期にわたることが多いようです。原因となる基礎疾患の治療が優先されることもあって、膀胱炎の完治までにはそれなりの時間がかかります。
間質性膀胱炎においては、薬剤の注入や水圧拡張療法などの治療も行われます。妊娠中の膀胱炎においては、お腹の赤ちゃんに影響のない薬を選んで治療が施されます。なかには、漢方薬を用いて治療を行う病院もあるようです。
いずれの治療の場合でも、症状の改善経過によって治療薬や治療法の調整が行われます。ですから自覚症状の変化や不快感などについては、遠慮せずに医師に説明をするようにしてください。
また、治療期間中に心配なことや不安に思うことがあった場合には、早めに医師に相談するようにしてください。
膀胱炎の薬物治療について
膀胱炎の治療には、主に抗生物質と抗菌剤が使用されています。
使用される抗菌剤の種類は、膀胱炎の種類や原因となった細菌、そして患者の症状などによって選定されることになります。膀胱炎の多くを占める急性膀胱炎の場合、その原因のほとんどが大腸菌によるものです。
そのために、大腸菌に有効な抗菌剤として、クラビット、タリビット、バクシダールなどのニューキノロン系剤が主に使用されています。抗菌剤には他に、サワシリンやビクシリンなどのペニシリン系剤、パンスポリンやフロモックスなどのセフェム系剤などがあげられます。
処方された抗菌剤を服用しても、膀胱炎の症状がおさまらない場合などは、再検査を行い別の薬が処方されることになります。頻尿や残尿感などの不快症状の解消のためには、ウリトリス、デトルシトールといった抗コリン剤が使用されることもあります。これらは、対症療法薬に分類されている薬で、膀胱の収縮を抑える効果を発揮するようです。
また、膀胱炎によって尿痛や腰痛などの痛みを和らげるために、ボルタレン、ロキソニン、ポンタールなどの鎮痛剤が使用されることもあります。鎮痛剤の服用によって胃荒れを防ぐ目的で、胃の薬も一緒に処方されることもあります。このほか、妊婦の膀胱炎の場合などは、漢方薬が使用されることもあります。
膀胱炎の治療においては、薬剤への依存をできるだけ軽くすることも重要です。水分摂取による細菌の排出と休養による抵抗力の回復によって、自然治癒を目指すのもよい治療法だと言われています。なお、細菌が原因ではない膀胱炎の場合などは、抗菌剤などの薬の服用では治療効果を得ることができません。